ここでは『学習の診断』の数学の勉強法について解説していきます。
「数学が苦手なんですが」という人も多いのですが、だからといってやらないわけにはいきません。
すべてを解く必要はありません。ポイントをきちんと絞って勉強すれば大丈夫。
がんばっていきましょう!
捨て問を作る
数学が苦手な子を見ているとよくあるのが
「すべて解こうとしている」
ということ。
それを見るたび、
「おい、お前、高松高校にいくつもりか?」
と突っ込み入れたくなります。
(あ、高松高校や丸亀高校めざすのであれば解いてくださいね。)
でも、そうした上位校を目指すのでなければ「捨て問」を作ることをお勧めします。
そう思われる人もいるかもわかりません。
ですが、50点満点中、25点前後が平均点のテストです。
そんなテストで50点目指す必要はありません。
人によっては30点でいいかもしれません。
そうすると、極端な言い方をすれば20点は捨ててもいいということになります。
その20点を取りに行けそうだったら、取りに行くことをお勧めしますが、
「あ、やっぱり無理そうだ」
と思ったら、無理に取りに行く必要はありません。
なぜなら、その問題の中には高松高校や丸亀高校レベルの受験生でも取れないような問題が含まれているからです。
そんな問題を解こうとすることがないように、
「この問題が出たら手を出さない」
と決めておくのも一つの方法です。
例えば
・関数の後半の問題
・規則性の後半の問題
・証明の最後の問題
といった問題は解けない問題も多く含まれます。
解けるかどうかわからない問題に時間を費やすくらいならば、
できる問題を間違えないように見直しする方が大切です。
また、「捨て問」を作ることで時間に余裕ができるというメリットもあります。
ここは間違えてはいけない!大問1
学習の診断の数学は誰でも解くことができるような易しいものから、学年トップクラスでなければ解けないような問題が含まれています(あ、数学だけに限りませんが)。
そう簡単には満点なんかとれるようには作られていません。
ということはですね、
「取れる問題でミスをしない」
ということが非常に大事になってきます。
数学は配点が2点となっている部分が多いので、ミスは厳禁です。
特に問一に出てくる計算問題は絶対に間違えてはいけません。
だって、こんな簡単な計算でも、
後から出てくる難しい関数の問題でも、
複雑な方程式の問題でも、
すべて同じ2点なんです。
ここを完ぺきに答えることができただけで、平均点の半分以上が取れたりします。
ここの部分だけで平均点の半分ですよ?
ぜひ取りたいところです。
途中式を書く習慣を
前述の話の続きになりますが、計算ミスをする子の多くが
「途中式をきちんと書かない」
傾向にあります。
と思うかもしれませんが、計算式を書かなければならない理由があります。
その一つは、もちろん計算ミスをなくすためです。
二つ目が見直しをしやすくするためです。
たとえば、テストが時間内に終わったときに見直しをするわけですが、
もし途中式がない場合、その答えがあっているかどうかは
もう一度計算し直さなければなりません。
一から計算を行うのと、
自分がやった計算が合っているのか確認するのとでは、
当然後者が早いです。
そして三つ目ですが、もしかしたらこれが一番大事ですが、
間違えた理由を知るためです。
間違えなければいいのですが、そうはいかないのが診断テスト。
ですが一方で診断テストはあくまでも実力テストの一つ。
目標は「志望校合格」であるはずです。
志望校合格を勝ち取るためにも、どこをどう間違えたのかをしっかり復習する必要があります。
関数を毛嫌いしない
数学が苦手な子が手を出そうとしないのが
「比例・反比例」
「一次関数」
「y=ax^2(xの2乗)」
の単元。
問題を見るだけで
となる子多いと思うのですが、実は関数の単元は暗記しなければいけない解法が極めて少ない単元です。
比例、反比例ならばy=ax と y=a/x
一次関数ならばy=ax+b
二次関数ならばy=ax^2
上記の関係しか勉強していません。
あとはこの式に関する様々なバリエーションの問題が並んでいるだけです。
いくつかのパターンを覚えておけばある程度の問題は解けるはずです。
方程式は基本パターンを練習
配点の大きい方程式も必ず出題される単元です。
文章題の定番といってもいいでしょう。
この方程式の文章題、確かに難度は高いですが、今まで出題されている問題を見るとそれほど多くの種類が出ているわけではありません。
注意ポイント
よく出るパターンとしては
・速さの問題
・割合の問題
・代金の問題
・個数の問題
などが多くみられます。
どれを取ってみてもそれまでに勉強してきたことの応用問題といえます。
その問題をどう克服するか。
そのためにはいきなり応用問題に取り組むのではなく、基本問題にしっかりと取り組み、パターンを身につけていきましょう。
なぜなら応用問題も基本問題のパターンの上に成り立っているからです。
例えば、速さの問題は、どんなに複雑なものであったとしても
時間=道のり÷はやさ
のはずですし、
代金の問題は
利益=売上-仕入れ
です。
応用問題を解くためにはまずは基礎を徹底させていきましょう。
証明問題は型にハメろ
証明問題が解けない場合、おすすめするのが、
「模範解答を丸暗記する」
ということ。
一言一句マネして覚えることで、証明問題の「型」を作るのが効果的です。
証明問題を解くカギは
「見つけた条件を自分の型の中にどう流し込んでいくか」
にあるといってもいいくらい、この「型」が大事です。
当然、自分の中に「型」が多いほど様々な問題に対応できることになります。
証明問題ができなくて悩んでいる人は、できなかった問題の模範解答を暗記していくことから始めていきましょう。
ココがポイント
1 まず解答を見る。
2 解答と問題を照らし合わせながら証明を解いていく道筋をつかむ。
3 解答を問題用紙に再現できれば合格。
まとめ 『学習の診断』の数学はこうやって解こう!
最後に数学の問題の解き方についてまとめてみました。
1.問題が配られたら、一通り目を通す。
問題の量や内容が過去問と大きく変わっていないかを確認することは大事です。じっくり見る必要はありません。30秒くらいで終わりにしましょう。
2.できそうな問題から取り組む。
問1からやる必要はありませんので(とはいえ、数学はリズムをつけるためにも問1からやることをお勧めします)、わかる問題から取り組む。わからない問題はとにかく後回しにする。捨て問がある場合は「×」をつけておきましょう。
3.最後まで一通り終わらせる。
最後までやることで安心できます。
4.後回しにしておいた問題に取り組む
各大問の(1)(2)あたりは基本的な問題が含まれていることも多いので、あきらめないこと。
5.最後の見直しは問一を
途中式を見直して、プラスマイナスの符号は正確か、約分はできているか、平方根の有利化ができているかなどチェック。
数学におススメの問題集をまとめています。参考にしてください。