ここでは『学習の診断』の国語の勉強法について解説していきます。
「国語ってどうやって勉強していいのかわからない」
勉強法について一番よく聞かれる教科が国語です。
確かになんとなくできるんですが、何もしなければ、それ以上にもそれ以下にもなりません。
ただ、いままでの経験上
「国語を味方につければ強い」
とだけは言えます。
それでは国語の勉強法についてみていきましょう。
国語の公式をおぼえる。
「国語にも公式がある」
というと、みんなどう思いますか。
公式といって思い浮かべるのは
三角形の面積や速さの求め方やオームの法則など。
つまりその式に当てはめさえすれば答えが出てくるというあれです。
国語に公式なんかないと思うかもしれませんが、実はあります。
しかもその公式は学校ではなかなか教えてくれません。
たとえば、どんなものか。
ポイント
『なぜですか』と聞かれたら『~から。』と答えなければならない。
『つまり』とか『したがって』という言葉の後ろには筆者の主張が隠されていることが多い
『○○字で答えなさい』という場合は指定された字数の8割以上で答える
などなど。もちろん他にもたくさんあります。
こうした国語の公式をきちんと理解しないままテストを受けるとかなりの確率で間違います。
でも、こうした公式というのはなかなか学校の授業では取り上げてくれません。
時間を計って取り組む
5教科で一番最初に行われる教科だけに国語での失敗は後の教科にも影響があります。
ですから「時間が足りなかった」という失敗だけは何とか避けたいところです。
「学習の診断」はほぼ、形が決まっています。
たいていは大問が4つ。
論説文と古文・詩・俳句・短歌と小説と作文。
見直しに5分必要だとすると、ひとつの問題に対してかけられる時間は多くても10-11分。
特に論説文と小説などは問題が7,8問もあるわけですから、そうなってくると1問あたりにかける時間はほとんどありません。
しかも初めて目にする文ですし。
ですが、どうしても時間がかかるんです。
なぜなら、日本語だから。
数学や英語だったら「わからん」で済ますんですが、
答えが隠れているのはわかっているので、それを必死で求めてしまい、時間が足りなくなるケースがよくあります。
ですから、普段から国語の文章を読み解く練習が必要となってきます。
どうせやるのであれば、内容を読む練習だけでなく、問題を解く時間を体で覚えていきましょう。
つまり時間を計って問題を解くのです。
そうすれば答えを探すのに時間がかかりすぎるということを防ぐことができます。
今後よく使うと思うので、用意してあげてください。
答え合わせに時間をかける
「いくら勉強しても国語の成績が伸びない」
といって勉強をしない人がいます。
国語の成績が上がらない理由はずばり「解き方がわからないから」。
国語の解き方はどうやって学べばいいのでしょうか。
解き方はほかの教科と同じように、「解答」の解説にあります。
ここをきちんとチェックしないために成績が伸びない子がほとんどです。
よく
「国語は答えがひとつではないので難しい」
といいますが、それは間違いです。
答えはひとつしかありません。
答えがいくつもあるのであれば、問題は作ることができません。
答えがひとつだからこそ問題を作ることができるのです。
解説にはそれが答えでなければならないその根拠がかかれてあります。
それ以外が答えではない根拠が書かれています。
ですから、国語を勉強するときにはなぜ自分の答えが間違えて、別の答えが正解なのかをきちんと理解する必要があるのです。
もちろん、時間はかかります。
ですが、それをやらないということは、数学で答え合わせをして○×をつけただけで勉強を終わりにしてしまうということと同じことです。
大変な作業ですが、点数をとるためにはしっかりと練習していきましょう。
文法は深追いしない
各学年で勉強する文法ですが、当然「学習の診断」でも取り上げられます。
各学年で取り上げられる文法は一つ一つが大事な内容ですが、正直言ってじっくりとやる必要はありません。
なぜなら文法の勉強は奥が深く、やり始めると量が多くてなかなか終わりません。
それにもかかわらず、「学習の診断」でどのくらいの割合を占めるかといえば、たった1点です。
たった1点のために何時間もかけて勉強するのは非常に効率の悪い勉強だといえます。
ですから、文法の勉強については、定期テストなどでしっかりと取り組むようにしておくようにしましょう。
作文はテンプレートに沿って
『学習の診断』では必ず作文が出題されます。
その出題の形は様々ですが、たいていは
「テーマについて、体験や具体例を交えてあなたの考えを述べよ」
といったものです。
普段から考えているような無いようだったらすぐに書けるのですが、
あまり考えていないような内容だと、なかなか取り組むことができず、時間内に書き上げられない子も多くみられます。
作文の勉強のポイントは一つだけ。
「自分の書いた作文が条件に沿ってか書かれているかどうか」
ということ。
参考
例えばどのような条件が提示されるかというと
・○段落で書く
・常体(あるいは敬体)で書く
・体験談を書く
・自分の意見を明確に書く
作文を書く際、こうした条件が満たされていればほとんど減点になることはありません。
作文の書き方がきちんとできているかどうかを見るものであり、その子の考え方を問うための問題ではないのです。
ということは、極端な話、
「ボランティアを通してあなたが感じたり思ったりしたことを述べよ」
という課題が出た場合、別にボランティアの経験がなかったとしても、ボランティアをやったつもりで作文を書いたっていいわけです。
作文の形をきちんととっていれば。
どのようなテーマが出題されたとしても、対応できるよう作文の形を決めておきましょう。
① テーマについて自分の考えを述べる
② 体験談とその時に感じたことを書く
③ テーマについてこれからやってみたいことを書く
ポイントは2つ。
一つ目は「自分の考えは1つだけに絞る」。
これだけの短い作文の中に自分の考えなんか2つも3つもは入れられません。
二つ目は「体験談と感じたことを具体的に書く」。
中学生にとって、論理的に考えを述べることは意外と難しいことです。
自分の考えだけを述べていってもおそらく指定された字数を書くことは至難の業です。
そこでできるだけ具体的に体験談とその時に感じたことを詳しく書いてみましょう。
それだけで臨場感や説得力のある文になっていくはずです。
まとめ 『学習の診断』の国語はこうやって解こう!
最後に国語の問題の解き方についてまとめてみました。
1.問題が配られたら、一通り目を通す。
問題の量や内容が過去問と大きく変わっていないかを確認することは大事です。じっくり見る必要はありません。30秒くらいで終わりにしましょう。
2.作文のテーマについて確認。
作文の課題について最初に確認しておきましょう。書きやすそうな課題ならば後に回しても大丈夫ですが、もしなかなか書けそうもない場合は、最初に取り組むことも大事です。
3.漢字は最初にやること。
本文を読まなくてもできるのが漢字の問題。読解途中でやるよりも、最初に片づけてしまうことをお勧めします。
4.時間配分に気をつける
国語の失敗で圧倒的に多いのが「時間がかかって最後までできなかった」というもの。常に時計を意識しながら課題に取り組むこと。
5.最後の見直しは作文のチェックを
せっかく問題が解けたとしても、誤字脱字だけでも減点対象になるのが作文。最後は作文をしっかり見直しましょう。
おすすめの問題集をまとめています。参考にどうぞ。